一日一毒

日々思うこと色々。。思いっきり穴に叫びたい!でも出来ないから書き残す。『一日一毒』

「スーパーの女」(1996)

昨日、Youtube見てたら「スーパーの女」という90年代の伊丹監督の作品が上がっていたので、なんだか懐かしくなって見てみた。

90年代って子供だったけど、今と違ってテレビの時代全盛だったし、火曜ロードショーとか日曜映画劇場とかを家族みんなで茶の間に集まって放送される映画をよく見ていた。まさに昭和w

子供とはいえ、記憶に残る映画はたくさんある。映像だけは鮮明に覚えているけど、内容はやはり理解していなかったので、大人になって見返すとまた新鮮!「あ〜そういう内容だったんだ!」って今になってその映画の面白さが分かったり、感じ方も変わっていたり、と自分でも色々な発見があって本当に面白い。

同時に感じる昔は抱かなかった違和感。この20年で時代が変わり、生活スタイルも変わり、女性の社会進出が進み、90年代という時代に今では違和感がものすごい。社会形態が本当に変わってきたんだな、と実感する。昔の日本の男尊女卑感!当たり前に描かれているあの当時の働き方。私は子供だったから、大人になって働くということ、女性が働く環境、、、もちろん分かる訳が無かった。。。ただ、常にパートで働いていた母親から仕事先の愚痴を聞いたりしていたので、働くって大変、と漠然と思っていた。

それから私も大人になり、働き出し、色々な環境に身を置き経験してきたので、今見ると感じ方が違うなんて当たり前ではある。特に海外に住んでいるので、主張は強くなっている(かも?)フェミニストとは自分では思ってないけど、あからさまに男尊女卑や女性軽視的言動を見ると嫌悪感が半端ない。今の時代に大人でよかった。

その時代にいたらそれが当たり前と思っていたのかもしれない。大人しく男性の後ろでサポートし、家事をし、男性に好かれる努力をしていたかもしれない。女性は女性らしく・・・。でも「スーパーの女」に出てくる主人公の女はとにかくたくましい!強い意見を持ち、優しさも持ち、頭の意回転が早く、口も立つ。とにかく仕事ができる、デキる女なのだ。頭の固くて古い男たちが大概職場のネックとなっている。それをスーパーという一つの会社の中で働く人たちの人間模様を面白おかしく描かれた映画だった。

もちろん映画だからそんなことあり得ないよ、ってことも出てくるけど、伊丹監督の映画は面白い!!子供心に覚えていたけど、今改めて見直してみたら本当に面白かった!こういうの他にもたくさんあるんだろうな。もっと見なくちゃ。

女性はパート、っていうのが普通だった。私は田舎育ちだから余計にそれが当たり前だったかも。子育てして、子供の手が少し離れたらパートで働く。私の母親は働き者だったから、私が小さい時から常にパートのおばさんだった。今聞いたらびっくりするような安い時給で朝から夕方まで働いていた。そして家に帰ってご飯の準備。掃除、子供の世話。今思えばスーパー主婦だ!特に寂しい思いをした記憶もない。母は働くのが好きだったが、上昇志向があるわけではない。もっといい仕事をしてもっといい給料が貰いたい!って感じではなかったような気がする。そもそも働くということの意識が違っているような気がする。自立する必要はなくて、ただ空いた時間に社会に出て、他のパートのおばさんと交流し、安い給料でもまあなんかの足しになるか、ぐらいの感じ。公務員の父親の給料で特に不足はなかったけれど、働いている、ということが好きな母親だった。でも弁当屋のお惣菜作りとか、食べ物に携わる仕事が多かったかな。今思えばそういうパートしかなかったのかも、、、。事務的なことはできないし、社会のために貢献したいって意識の高さもなかったし、やはりただの弁当屋のパートがよかったのかも。

私が今現在抱えているモヤモヤ。今までそんなに感じたことのないモヤモヤ。

何だろう、、、とモヤモヤしていたけど、それはその時代特有の男性の女性の見方。女性を下に見る感じとか性の道具のように扱う感じとか、プライドとか。。。そういった物への嫌悪感が今、ニョキニョキと芽生えてきていて、自分でもやばいと感じる。これ以上男性への嫌悪感を増やしても何もいいこと無い。この嫌悪感が私のパートナー探しの邪魔をしているんじゃ無いか、、、と薄々感じていたから、この気持ちがはっきりと明確になるのがちょっと怖かった。最近読んでる韓国人女性が書いた本でその気持ちがさらに助長されていたところに、この「スーパーの女」。タイミングってあるよね〜。

何かが呼んでいるかのように出会ってしまうタイミング。

まあそんな時だったんだろう。。。